SIMON SAYS! JAPON

ヘント ジャン・ヴァン・ドゥ・ボン ほんとにうまくないレストラン

美食レストランとは何か。ジャン・ヴァン・ドゥ・ボン　Jan Van de Bon が、ミシュランで星を獲得した。審査にきたミシュランの人間が、全く能無しだったに違いない。
コンテンポラリーアートの美術館からほど近く、シタデル公園の向かいに位置するプライベートホテルに付随していて、立地条件は最高のもの。レストランには、すごい庭園もついている。それなのに料理は、嫌みなマニエリズムの気取り屋調で、分割したものをまた集めたようなものばかり。エンドウ豆と爪の先ほどのキャベツ。小さなスプーンを使っても、意味のないアミューズブッシュ。ひらめのシュープレームは、アニスのエキス、ういきょうのタブレット、アニスのバター、セルフィーユとパセリの根っこのヴルーテに、ケープとアンチョビ、が添えられてきた。

ちょっとは見栄えもいいが、それも見方による。そして何より、味がなかった。

Jan Van de Bon
Avenue Roi LéopoldII 43
Tel : 09 221 90 85
一人約８０ユーロ

Photos/F.Simon

ヘント ドゥ・ヴィトリン 些細な幸福

ドゥ・ヴィトリンは、何気ないレストランだが、その料理は率直で素晴らしく、うまい。
それもそのはず、ドラノイターにある、僕らの大好きな「In de Wulf」にいた妙手の Kobe Desramaults シェフが、彼の妹とほかの何人かをつれて厨房にたつ。

カラス貝の冬サラダ、タラと芽ポワロー、子牛のほほ肉とごぼう。全部で３３ユーロ。

この見事はレストランは、残念ながら連日満席。しかし、運がよければ、サービスの終わりの方で、カウンター席を授かる可能性もある。

De Vitrine
Brabantdam 134
Tel : 09 336 28 08

Photos/F.Simon

小旅行をお探しなら、ヘントが一押し

観光のうまいモラル。はやりの観光都市は、今上り調子にある都市をそっとしておいてくれる。ボーローニュ、大阪、シカゴ、サンパオロ。これらの都市は、観光業界では、第二幕、いや第三幕といったカテゴリーに属している。
ベルギーを例にとってみよう。ブルージュ、アントワープ、ブリュッセルは、人気が絶えないが、その裏側で、ヘントがこっそりと至福をもたらしてくれる。ヘントの町は、素敵で活気がある。学生が多くて、アクティヴで、中世の香りが残り、それでいてコンテンポラリー。レストランも、多かれ少なかれ幸せを呼ぶものが多い。魅力的な民宿もたくさんある。僕が今回滞在したのは、ホテル「マリオット」。運河の上をまたいで、町の向かいにある。


Marriott
Korenlei 10
Tel : 09 233 93 93
web

Photos/F.Simon