上海
ジェット・ラグ。それはまるでたちの悪い風邪のようなもの。
あらゆる物事が、奇妙にだらけて見える。朝の5時であろうが、夜の10時であろうが、ようは同じこと。
この街は、摩天楼、古い自転車、危険な少女たち、そして眠れない夜からできている。
ホテルの地階にあるスーパーマーケットでは、消費の急な方向転換、購買欲のよどんだ高揚、解放された振る舞いの混信を感じる。
そこは、パリの商業地区、べルシー・ヴィラージュを思わせ、まるで、スピード写真ボックスのなかで、呆然とした自分の青白い顔を見合わせているようだ。
シャングリラホテルにある、Jadeでの過酷なディナー。
ここが、フランス料理界のブルース・スプリングスティーン、ポール・ぺレ Paul Pairet が、舵を取る場所。
記憶にあるだろうか?
10年ほど前の、ジョルジュサンクのカフェ・モザイク、そこにいたのが彼だった。
シドニー、イスタンブールを後にして、彼の内に秘めるいつもながらの落ち着かない情熱は、疲れを見せることを知らない。
食べ過ぎた。
このキーボードで、フランス語のアクセントが使えないのが笑える。”食べ過ぎ”が、”いっぱいのマンゴー”になってしまう。
また明日、いやまた後で、次も僕の番だ!
コメント