ここだけの話だけれど、トリアノンパレスに2つあるレストランの、どちらがいいかと聞かれたら、間違いなく高級ブラッスリーの「ラ・ヴェランダ」をお勧めする。
そのわけはまず、食事をしながら、パークが一望できる絶景が楽しめるからだ。
ガストロノミー部門が、外観を遮る不透明な窓の後ろで鐘を鳴らしている間に、こちらでは絶好な眺望と完璧な光の恩恵を受けている。
それに加え、サービスがずっと気軽でいい。ばか丁寧なあいさつや気取った調子がない。
料理自身にあまり利口さは感じられないが、大胆さの壁の中にはめ込まれて行くというより、勤勉な苦労が伝わってきて、このキクイモのスープ、カリフラワーとベーコン添え(18ユーロ)みたいに、少々いいビストロだったら、どこでだって注文できるような品々が味わえる。
帆立貝(25ユーロ)は普通だったが、セロリや椎茸と一緒に殻の上に乗せられた様子は劇的だった。ブリゼした仔羊の首肉(23ユーロ)は申し分なかった。
これこそ、僕らの時代の料理である。
熟練していて、前向き。肩のこらないウィンクのきいたキュイジーヌ。
ラ・ヴェランダ La Véranda
無休
T. 01 30 84 55 56
朝食/7時〜10時30分
ランチ/11時30分〜14時
ディナー/19時〜21時30分。
Photo/F.Simon
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