友人のタンは、時々惨めな安食堂へ僕を連れて行く。
まずい軽食屋に連れて行かれたことも2度あった。彼らしくはない。
でも、ぼくらの話題は食にはないから、特に気にしないでいた。
それでも彼は気を遣ってか、ここ2回続いたフレンドリーなランチは本当においしかった。
まずは、ようやく戦場に戻ってきたアラン・デュトゥルニエのSYDR。
そしてウディノ。
店にはシェフの妻であるフランソワーズと、エイコと名のる日本人の女の子がいた。
前菜は、丁寧でフレンドリーで7区っぽい洗練感が見られた。
そうしているうちにこの女の子、有名シェフの名前を並べては、かたっ端からめった切りにしていった。
この狂暴さにはさすがの僕も面食らった。短気な車がウィンカーを点滅させずに車線を変える感じ。
怖いもの試しに、そこいらでうまいとはやされているレストランに、彼女を連れて行きたくなったくらいだ。
とにかく、このレストランは新発見だったが、うまかったし盛りつけもよかった。
Oudino
17, rue Oudinot – 75007 Paris
T. 01 45 66 05 09
www.oudino.com
Photo/F.Simon
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