おかしな話だが、ミシュランは、星を授与するレストランがあまりにも明確なために、逆に間違いを起こす場合がある。
その中でもかなり顕著な例が、ビアリッツにあった。
シシノーSissinouは頼んでもいないのにいきなり星を失い、新米のロジエ Rosiers にはちょっと早すぎる星が落ちてきた。
少し前までアルノー・ダガンが成功をおさめていた「レ・プラタン」をアンドレ&ステファン・ロジエが買い取り、うまく時計の針を合わせたかと思った途端に、星を獲得した。
この星の授与に際して、ミシュランがとくに大きな賭けに出たわけではない。アンドレ・ロジエはフランス最優秀技術者の名誉MOFを獲得した初めての女性シェフだからね。
リゾットの調理には22分かかるはずなのに、6分で運ばれてきたそれは半生のものだったとしても、彼女の料理が技巧あるものであることは確かである。いちょう蟹のジュレはちょっと重たかったけど、これもまじめで基盤のしっかりした料理だった。
ピプラッドソースのアンコウ等、魚料理もまあまあいけたが、僕らが期待しているものかと言えばそうではない。
ちょっと馴れ馴れしすぎるサービスのイメージが強い、陽気な雰囲気のレストラン。
Les Rosiers
32, avenue Beau Soleil - 64200 Biarritz
T. 05 59 23 13 68
www.restaurant-lesrosiers.fr
1人約40ユーロ
Photo/F.Simon
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