あるテレビ番組からの依頼で、大君主たちが牛耳るサンドウィッチチェーンの食べ歩きをすることになった。
そしてあたったのが、サブウェイのクッションの綿詰めみたいなサンドウィッチ。正直、これほどひどいとは思わなかった。
うんざりするサービスは、きっと店員がうんざりする時給しか払われていないからだろう。
口に入れた途端、なんて惨めな食感。たしかにかなり腹が空いているときには、何も考えずに食らいついてしまうかもしれない。しかし僕には悲惨な下界を瞑想する時間があった。
お金の有る無しに関わらず、いいものが食べれる店を知っている人たちと、パチンコの玉みたいに悲惨なものの間で板挟みなっている人たち。
貧しい、という芸術は、優先事項を考える芸術ともいえる。
Photo/F.Simon
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