南北120キロ、東西180キロに広がる福島県は、他県と比べてもその面積は広大である。その福島県を回りながら、宗像剛氏とランチを共にした。建築家、企業家、そしてレストラン業界にも肩書きを持つ彼は、郡山市に、レストランを含む総合施設を所有している。その名もアーマ・テラス。
僕らは、写真のトマトや豚のコンフィのような、いい表現のランチを軽くすませた。この後、東京で頂くことになるティスティングディナーより、しっかりとした料理だった。
サーモン風のますと少しの野菜、庭で収穫されたいちごは、どれもうまかった。
その日の夜、鏡の前に立って、自分の顔を観察してみた。舌に毛も生えてないし、耳も粉々になっていない。この地方で穫れる野菜に対する悪評で、農業界は、真剣なダメージを受け続けるだろう。この現状に失望し、自殺した人もいるという。しかし多くは、強い意志を持って戦い続け、新たな地方呼称を考え始めている。
Photos / François Simon
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