ナイーブか?単純でないことは確かだ。この間の雨がやんだ時に、生まれてきたようなレストラン。
いいレストランなら、やるべきことが「客の明確な要求に答えるだけでいい」ということを心得ている。いい雰囲気のなかで、いい時間を過ごすこと。前バーマンのハイデン・クルー Hayden Clout と、セーヌ通りのレストラン「フィッシュ・ラボワソノリー」の前シェフ、マット・オング Matt Ong が、まず思ったのは、このことだろう。それ以外は、もう答えが出ている。「フィッシュ・ラボワソノリー」もそうだが、ウィリーズ・ワインバー Willi's Wine Bar やジュビニル Juveniles にみられるようなタイプのレストラン。つまり、気品があって、シックなワインバー。
料理
前述したレストランは皆、同様のシンプルさを持っている。いい食材をみつけて、それにあった料理を作る。ヤギチーズが添えられた、ビーツのサラダは、当然のようにうまい。鴨のマグレとニンニク風味のピューレとミニポワロー。ブイヤーベース風の鱈で、ウイキョウのピューレが添えられてきた。子牛と白アスパラガスは、赤果実のソース添え。これらの料理がうまいのは、シェフが厨房に入る前、冷静に試行錯誤し、それを頭の中で、3Dで実演しているからに違いない。
少し温かいリンゴとぶどうのクランブルは、バニラ風味の生クリーム添え。
客層
いいレストラン探しに目がない連中、9区からやってきた裏切り者、若い女の子にかこまれた、三日ひげの男。
サービス
ピンク色のアクセントで親和的。
Albion
80, rue du Faubourg-Poissonnière - 75010 Paris
Tel : 01 42 46 02 44
メトロ Poissonnière
一人25ユーロから40ユーロ
Photos/F.Simon
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