レストランで、デギュスタシオンコースを、できることなら、さけている。気まぐれで、自己中心的なこのコースメニューに束縛されるのは、正直言ってうんざりだ。自由のままでいたい。レストランは、平和な場所であり、自分と向き合い、人とも向き合い、食事の場を楽しむ空間であるべきだ。靴箱に閉じ込められているような気分になる場所ではない。
例えば、パリの「キャビア・カスピア」にて。贅沢な平和の空間。好きなものをメニューから選べる。たとえば、この店の名物、キャビアを頼まなくたっていい。そこで僕が選んだのは・・・インゲン豆。
「インゲン豆?」
「もちろんです、ムッシュー。もちろん、生クリーム添えで。」
Caviar Kaspia
17, place de la Madeleine - 75008 Paris
Photos/F.Simon
コメント