安心していただきたい。これは、悪用やまやかしなんかではない。レストランにワインを持参できる、と言うサービスを実践しているだけだ。パンや前菜や椅子だってもっていけば、と茶化されてしまうかもしれないが、ハイヤット・リージェンシーの「ラ・シノワズリー」では、そんなことができてしまう。そうは言えども、さすがに鞄からワインを取り出すときには、恥ずかしさが隠しきれなかった。幸運にも、ウェイトレスは、大やけどをした患者の手当をするとでもいうようなストイックさをもって、僕のワインを引き受けてくれたが。
ワインが、料理のレベルにあたらなかったら?
引き返すことはできるのだろうか?
そんな懸念から、そして、同席したフィガロの悪友達が表現するだろう、率直な意見への先見から、僕はとっておきの一本を用意していた。
シャトー・ダッソー2003年。Château Dassault 2003
「ラ・シノワズリー」で過ごす日曜の夜は、ひと味違う。暖炉のあたたかみと、繊密な微光、そして奥深い肘掛け椅子が、日常の嫌な思いを忘れさせてくれる。料理も、真剣でうまい。牛肉と人参の煮込みの一皿は、今流行の盛りつけ法で、肉が四方に分散していた。それ以外も、なかなかよかったといえる。
持参したワインとともに、宵は、おもわぬ幸運へと変わっていった。そんないい雰囲気のなか、気の利いた料理が食べれて、115ユーロは、悪くない。称賛すべき点は、持参ワインが加算されないことだろう。
La Chinoiserie
Hyatt Regency Paris-Madeleine
24, boulevard Malesherbes
75008 Paris
Tel : 01 55 27 12 34
無休
Photos/F.Simon
ワインが、料理のレベルにあたらなかったら?
引き返すことはできるのだろうか?
そんな懸念から、そして、同席したフィガロの悪友達が表現するだろう、率直な意見への先見から、僕はとっておきの一本を用意していた。
シャトー・ダッソー2003年。Château Dassault 2003
「ラ・シノワズリー」で過ごす日曜の夜は、ひと味違う。暖炉のあたたかみと、繊密な微光、そして奥深い肘掛け椅子が、日常の嫌な思いを忘れさせてくれる。料理も、真剣でうまい。牛肉と人参の煮込みの一皿は、今流行の盛りつけ法で、肉が四方に分散していた。それ以外も、なかなかよかったといえる。
持参したワインとともに、宵は、おもわぬ幸運へと変わっていった。そんないい雰囲気のなか、気の利いた料理が食べれて、115ユーロは、悪くない。称賛すべき点は、持参ワインが加算されないことだろう。
La Chinoiserie
Hyatt Regency Paris-Madeleine
24, boulevard Malesherbes
75008 Paris
Tel : 01 55 27 12 34
無休
Photos/F.Simon
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