ハノイの町を見て回ることは、生活と都市計画のいいレッスンになる。
町は歩行者と自転車のために構築され、生活のすべてが道端で行われる。
散髪したり、顔を洗ったり、そしてお葬式まで。今日ではキスまで道端で行われるようになった。少なくとも湖の傍では。
道ばたではもちろん食事もできて、このモダンさは世界がもうすぐコピーしはじめるスタイルに違いない。
スープのフォーは、西洋で僕らが漠然と捜し求めているものの凝縮である。しょうが、ハーブ、スパイス、コリアンダー、ソフトなミント、青たまねぎ、シナモン、八角、茶色のカルダモン、にんにく、唐辛子。シンプルでトニックでバランスよくて健康で早くてお金もほとんどかからない食事。朝食にはまさにもってこいだ。
もうハノイを自分のものにした気分になった。これこそハノイだ。
Photo/F.Simon