僕の友人、スチュワート。本物を求める、活発なブルターニュ出身の100%フランス人。彼が選ぶレストランは、どれもすごい。機嫌がいいときには、その勢いはますます止まらない。
静かな田舎、パリ=ルーべの有名な自動車道の脇に、ビールと、ムール貝のフライドポテト付きを出す、食事処があった。ある日、オーナーのヨラン・ヴァンドリッシュは、それがつまらなくなって、店をガストロノミーのレストランに変えてしまった。途端、かわいそうにも、今までの常連客を全部失うことになる。しかし、ミシュランが彼の味方をして、1つ星を獲得した。スチュワートは、そんな、賞美に値する、価値あるレストランがお好みだ。オーナーシェフが、自分の持っているものすべてを、皿の上に盛り付けるような。これらのシェフは、大抵ポケットに何も入っていないことが多いが、その新鮮さ、正確さ、活気のあるコンポジションの中で動き回るような料理は、シェフ自身を思わせる。
プロヴァンス産ムラサキアスパラガスは、先だけブイヨンの中で加熱、残りは、黄色いトマト、バッファローのモッツァレラ、ピストゥと一緒に、タルタル風に仕上げてあった。また、ローズマリーの香りのブイヨンで加熱したラングスティンと、そのつめの身で仕上げたラビオリや、ビールとカソナードで作ったタルト、スペキュロースビスケットのアイスクリーム添えも最高だった。
スチュワートが選ぶ店はやっぱりすごい。ここも本当に素晴らしかった。
L'Arbre
1, pavé Jean-Marie-Leblanc
59152 Gruson
Tel : 03 20 79 55 33
ランチ 29ユーロのほか、多種のコースメニューがある。
Photos / F.Simon