エルボリスト Herborist は、誰もが一度は行って見たいと夢見る店の一つに入るに違いない。
田舎風の様相、オーベルジュ、綺麗なデザイン本の数々、満席続きの予約帳・・・。
この土曜の朝に、僕が待ちきれなくて苛立っていた様子を、ご想像いただけるだろう。
パリでは警察のストライキのせいで、予約した電車が運休になり、ブリュッセルでは鉄道員のストライキのせいで、170ユーロも払ってタクシーを利用しなければならなかった。
まぁいい、忘れよう。
パラドックスなことにも、レストランへは期待大きく向かった。
これまでの災難を忘れるために、腹をならしていたが、このシリーズはまだ続くのだった。
それしか選べないコースメニューは115ユーロ。
かなりおっとりとしたサービスは、つぎの料理が出されるまでに30分は費やした。
ソーセージとオマールのコンポジションは、賛否両論あるだろう。
つまらないワインと、溢れる客席と、疲れきったサービス。
しかし、オーベルジュで過ごす一夜が、すべてを挽回してくれることも出来た。
が、しかし・・・。
僕が予約した2番の部屋は、ちょうど誕生日を祝うレストランのテーブルの真上に位置していたから、0時をすぎたら、それはすごい騒音だった。
フランドル人がテーブルをたつとき、それは18ステールの材木が重なりあうことを意味していた。
翌日、凍える雨の中ブルージュ駅から無事に電車へ乗車したとき、パリの生活はやっぱりいいものだと思わずにはいられなかった。
Photo / F.SIMON
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