3月21日付けのフィガロ紙で、トリアノン・パラスにおけるゴルドン・ラムゼイのさりげない退却を指摘した。
退却?
昨年冬のオープン以来、トリアノン・パラスの料理人達はこのロンドン出身シェフの姿をあまり目撃していない。ミシュランが2つ星を贈呈した日だって現れなかった。
2月のヒルトングループの到来で、ラムゼイは自分の持ち分を返還したらしい。だから、遠隔からの料理コンサルタントしか行わない、という。
そうはいうものの、イタリア出身のシェフは才能があるし、レストラン自体はいい質を保っている。しかし、説教好きでレストランの改善に長けるこのタイプのシェフが実行する商業的シニスムを、この無遠慮さの中に感じないではいられない。
ガストロノミーは、滑稽でおかしな分野に所属している。だからこそ僕らはそこに、単純な喜びを感じることが出来るのかもしれない。
Photo/F.Simon
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