日本ではひっぱりだこで崇拝され、アルザス地方ではほとんど評価されず、パリにきたら人気の高い、クリスティン・フェルベールさん。
嬉しくはあるが、レッテルを貼られがちのイメージの中に閉じ込められている職人たちの、パラドックス的な運命を、彼女は知っている。
ジャムの女王は、時々ガラスの瓶のなかで世捨て人になってしまい、パティシエールでもあることを忘れられがちだ。
確かに彼女は、ヴェストホッフェンの小さな谷間で穫れるチェリーでつくった新作のさくらんぼのジャムについてだったら、何時間でも語れるに違いない。4月の晴天続き、サン・ドゥ・グラス祭がある5月中旬の穏やかな日々のおかげで、今年のさくらんぼの出来は最高によかった。
ある日、クリスティン・フェルベールさんが、チョコレートやマカロン、フルーツのブッシュ等、彼女のレシピを知っているかときいてきた。
彼女のお菓子は、見事なヴァシュランのアイスクリームが代表するように、手作りで、無邪気で、気前がいい。
現在、年末に向けて、日本の市場からインスピレーションを受けた、他では見られないジャムのコレクションを考案中だ。特別に作られた謎のジャムでアクセントをつけた、虹色の風味がテーマ。
年末にはお目にかかれるだろう。
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