前回までのエピソードをご存知ない方のために、このステュワートは、キャベツのスープやイノシシのテリーヌ、チーズが盛られたワゴンから生まれてきたような架空の人物ではないことを確認しておきたい。名前はゴチィエ・パジョナ Gautier Pojona。エールフランスのキャビンアテンダントシェフとして活躍している。
彼は今まで、どこから見つけてきたのか疑問に思わせる店を、よく僕に投げつけてきていた。サンジュスト・サンランベール(ローヌ・アルプ地方)の店、トゥルニュ(ブルゴーニュ地方南部)の店、モンソー・レ・ミン地方(ブルゴーニュ地方)の店等々。
彼が推薦するレストランはたいてい、電車を乗り換え、ミシュランガイドを何冊も抱えて、高速バスを乗り換えてたどり着く、一つ星のホテルしかないような土地にある。
そしてそれらの店は実際にいいレストランである。そして時には、サンス Sens 市にレストランを構えるパトリック・ゴチィエ Patrick Gautier みたいに、素晴らしすぎる料理に巡り会うこともできる。翌日、昨夜のディナーでの出来事を思い返すと、滑稽すぎて掲載できないような状況。
さて、ステュワートが書き終えたばかりのこの本が「空飛ぶエピキュリアンの日記 Le Journal d’un épicurien volant」。
ページをめくるか否かの段階で、ミュージックボックスは音色を発する。だから表紙にはすでにこんなフレーズが :…魚のセビチェ、ペルーの料理、ライムのマリネ…
フランス生まれ。
2008年7月14日初刊。17ユーロ。
Éditions Les Nouveaux Auteurs
もっと詳しく知りたい方は www.lefigaro.fr(仏語)