8日発売のフィガロ紙で、オリヴィエ・ローランジェについての記事を丸一ページをご覧いただけるだろう。
この水曜日に、彼はミシュランのディレクター、ジャン=リュック・ナレ氏を訪ね、星を返還した。僕は幸運にも、ナレ氏とのアポの直後に彼と直接話す機会を得た。
モンパルナス駅でサンドウィッチをかじりながら、僕は彼が語るその思いをマックブックにどんどん打っていった。
早く言えば、ただ疲れきったことが主因のようだ。
誰かに後継することも、彼の2番手にレストランを手渡すことも考えず、53歳で「あっかんべー」をしでかした男。これは、誠実でまじめな男の決断ともいえよう。
リシュー Richeux にある「コキヤージュ・デュ・マノワール Coquillage du Manoir」については、これからも彼が関与していくらしいが、カンカルにある3つ星レストランは12月15日をもって、完全に閉店してしまう。
フィガロ紙を通した僕らの付き合いは、かれこれ15年にもなる。
感情のこもった彼の料理に、僕はいつも心打たれたし、ミシュランから正当な評価を得るために、僕らはいろいろと手を打ったものだ。それらを考慮にいれても、彼がその決断のすべてを正直に語ってくれたことは、うれしかった。
少し忘れてはいたが、 落ち着いて的確にものを話す様子はまさに、ブルターニュ生まれの男を象徴していた。
Photo/F.Simon
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