パリ。
フィオルが残したコメントが、思っていたより僕を考え込ませている。
うーん。一見、惹かれてしまう行為だけど、実はその正反対。
無理に足を運んだはいいものの、すぐに、みすぼらしい懐中電灯片手の自分に遭遇するからだ。
ミシュランを例に挙げてみるといい。ガストロノミーが、その大仰さに興奮している一方で、見物客は、戸惑った倦怠で、メディアの風を目の当たりにしている。
どうすればいいだろう?
喧嘩を始めるか?
もし皮肉ってしまったら、猛毒の処罰、匿名希望の手紙、吐き気のする意地悪なメールを、浴びるはめになる。
だから、続けよう。そんな事態を前に、何にも打つ手がないから。
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2007年3月2日、フィオルがフランス版のブログに残したコメントより
親愛なる フランソワ、
あなたのたくさんのファンに並んで、ついに3月1日がきたことが嬉しくてたまりません!あなたが常にユーモアをお持ちの方であることは、ブログの「エゴ」の部分をみてもよくわかります。そして、次回掲載予定の「アッシェ・ムニュ」を前もって公開してくださってありがとう。実は、2月24日付けのブログに書かれていた、2つのレストランへ行ってきたんです。それで、あなたの殉教ぶりがよくわかりました。無味でゆで過ぎのパスタ。まずいスフレ。何を選ぶべきでしょう?別のレストランへ行くべきでしょう!こういう所は、二度と足を踏み入れるべきではない場所で、それをレストランの人がわかる日が来るとき、もうサン・シュルピス広場の鳩の気分で、料理を待っていることがなくなるかもしれませんね。まだ言いたいことがあるのに、コメントがずいぶん長くなってしまいました。パルドン!
フィオル