正直言って、そんなものは存在しない。 しかし、それがまたひとつの魅力かもしれない。
「カーサ・ブルータス」から託された、匿名での星付きレストラン16件巡りの旅を終え、わかったことがある。
日本のフレンチが、大抵の場合、わかりやすい料理をすすめるチェーン店レストラン(ジョエル・ロブションのアトリエ、アラン・デュカスのブノアとベージュ)か、リスクの高い、本店の分身レストラン(ガニェール、ブラ、オーベルジュ・ド・リル、トロワグロ)か、客を馬鹿にしきったレストラン(ポール・ボキューズ、ギィ・マルタン)か、状況を把握していないレストラン(ゴルドン・ラムゼイ、サン・ポー)か、かなり悲惨な状態のレストラン(アラン・シャペル)かに、区別できてしまうことだった。
この8日間の食マラソンが、僕の思考を更に深めるすばらしい機会であったことは、間違いない。
しかし結局は、真の歴史を感じ、シェフ本人が厨房にいる、現地の本店に勝るレストランは存在しない。
あとは、マーケティングや、ハエベルラン、ボキューズ、ポーセル等、料理界のマフィア、ヒラマツのビジネスで、格好だけの冷笑的な部分が、20世紀末を思わせる。
興味深い話だ。
次回の旅は2週間後。
これもまた日本へ。(sorry, その後は、少し落ち着くつもり・・・)
知的なことに、著書「源氏物語」を求めて、京都、奈良、大津等の寺巡りだ。
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