大阪にあるギィ・マルタンのレストランとは違い、アルザスのオーベルジュ・ド・リルの、ハエベルランと、ヒラマツ(ここでもまた!)の間に交わされた契約書は、かなり真剣なものだったようだ。
名古屋の建物の一角で、内装は見事に仕上げられ、見晴らしもよく、レストランが成功するすべての要素が強行されていることを、いやでも感じさせる。
言ってしまえば、このレストランは、フランスのそれより、セクシーさをより感じるかもしれない。
原動感があり、余分がない。若くて、今の時代のレストラン。
フランス人シェフに、ここで研修をすることを勧めたいくらいだ。
いちょう蟹とキャビアとトマトのジュレは、世界中のレストランのメニューに見られる料理だが、整った一皿だった。伊勢エビのバドゥーバンとセロリ風は、世界中のレストランがそうであるように、底の深い皿に盛られ、コウノトリの足みたいに腕を広げて取りかからなければならず、食べにくい一皿だったが、味わい深いものだった。
デザートの桃のサバイヨンは、本物のデザートで、あっさりしていて、わかりやすく、風味において大成功をおさめていた。
うれしいサプライズを受けたレストラン。
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