明日の朝、ジャン=フランソワ・ピエージュがホテルクリヨンのレストラン「レ・ザンバサダー」を辞める旨を発表する。
今までとは違う道を進むと言う。「10年ほど前から、転機がいつかはやってくる、という話をよく耳にしていたが、実際に方向転換をする人は数少なかった。だからぼくがやろうと思ったんだ。」
今後の予定はまだ明らかにされていないが、パリ左岸あたりでまた彼に会えることになるだろう。
その間、クリヨンの厨房後継者に指名されるのは?
ハイヤット・ヴァンドームのルケットにその可能性が高いようだが、この熱烈な業界で、仲介者たちは興奮状態を隠せないだろう。
この状況を僕はどう感じているか。
売却と買収が繰り返され、揺れの激しいこの時期に、ジャン=フランソワ・ピエージュの選択は正解だったといえるだろう。ミシュランガイドも、この類の賭けに出るのを躊躇したものだから、前に進まなかった。この件に関して、明らかにジャン=フランソワ・ピエージュは何かコメントしたげだったが、僕としては、ただ様子を伺うのみ。
ティエリー・コストとのコラボレーションレストラン「トミューThoumieux」は、ここ数ヶ月のうちに見てきた失敗作のひとつだったが、ありがちなことだ。
だから今こそようやく、ピエージュが腹の中にためていることが公開されるのだろう。
クリヨンにルケット。この類の椅子取りゲームをどうお思いか。さりげなく足元にピストルを発射しあう世界。こんな世界に関心をよせるものは、果たしているのだろうか。
By F.Simon
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