毎回同じことの繰り返しだ。
ディナーが最高だったから、元気一杯で店を後にする。そして、病的で惨めな脳みそが、ある考えを思いつく。
リッツのバー・ヘミングウェイにいる、コラン・フィールドのところへ挨拶にいこう。ある日、じゅうじゅうとうなるくらいに冷たい白ワインを頼んで以来、僕らは分かり合える仲になった。たしかにそれはヘミングウェイの習性だったのだが。
毎回コランは、とっておきのボトルを出してきては、僕らを夢中にさせる。グラスの底に、骸骨が見えたような気がしたのは、単純な話だ。
Photo/F.Simon
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