初日のディナーは、警戒していた。尊敬できるようないいレストランを選んで、今回の旅における食のレベルを上げる。
「ダ・フィオレ」は、あごをがたがた震わせながらも、僕の挑戦に返答した。
そこで、席を予約はしたものの、どうやらこのレストランを理解していなかったらしい。
フィレ状にほぐされたアスパラガスが添えられ、バニラの香りの素朴なトーストにのったスカンピのタルタルは、的をはずしていた。そして、バ ルサミコ酢風味のすずきのフィレ、りんご添えも同様だった。サバイヨンは悪くなかったが、うまく泡立っておらず、重すぎた。
このレストランは、見かけだけはよく、ずいぶん好評価されすぎている。勤勉なモダン感に、少しケチ臭い量。それは、ワ イン1杯が9ユーロから始まった。
この低レベルさには、まったく驚いた。
羞恥心のかけらも見せずに、ウェイターが「もう少し召し上がられますか?」と聞いてきたから、ナイーブに僕は「はい」と答えた。
だから、勘定は、追加分の18ユーロを入れて、132ユーロ。またやられたね。
つまり、こうだ。ここで再度僕の姿を目にする機会は、限りなく少ないといえるだろう。
客層は、見事に衰運的だった。
Da Fiore
San Paolo
2202a, calle del Scaleter
Tel : 041.721.308
www.dafiore.com
Photos/F.Simon
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投稿情報: Lola | 2013年5 月 1日 (水) 09:15