「ア・ラ・マルギュリット」は、そんな類いのレストランである。昨年の9月に初めて行ったときには、料理は味がなくてまずく、後輪が完全にパンクしていた。しかし、シェフが変わるから、また挑戦してみるべきだと言われた。そこで向かったが、まだ、料理はその足下がぐらついていた。なんと、シェフは、前回から変わっていなかった。
12月頭、気を取り直して再挑戦。料理は、調子に乗って、何かささやいているようだった。ようやく、新しいシェフが到着したらしいが、まだ厨房には立っていなかった。
そして、ある水曜日の夜の予約をいれたが、満席。火曜日はどうかと、試しに聞いてみたところ、なんと一席空いていただけでなく、シェフもいるらしい!後は、ガス会社のストか、パリ右岸への橋の切断か、バスティーユ襲撃がないことを祈るばかりだった。
確かに、料理は嬉しいことに、いいものだった。直立した季節野菜のミニタルトは、素材に最も近い味がしめてすごくよかった。胡椒風味の牛フィレ肉は、大きなフライドポテトと、人参のピューレと一緒にサービスされて、うかまった。肉は、見かけもよくて、柔らかくて、風味高かった。チョコレートのデザートも、とろけ加減がよかった。
サービスは、いつも同じテンポで、優しく、効率的。魚料理にちょっと苦情をいったら、一杯ワインをサービスしてくれ、ちょっと単純すぎたコルビエールワインも、気安く変えてくれた。
ランチコース29ユーロ、夜は1人50〜60ユーロ。
À LA MARGUERITE
49, rue Berger
75001 Paris
Tel : 01 40 28 00 00
無休 深夜営業
喫煙サロンとジャズライブもある
Photos/F.Simon