David Scriabinが経営するレストランの評判はかなり高い。
モダニストで、インテリアが凝っていて、グラフィック。
席に着いたときから、僕らを震え上がらせた。
これは、トリノのカステロ・ディ・リヴォリの中を泳ぐ秋の初靄のせいではない。きっと、マーケティング、広告、名声がもたらす電気ショックのせいだろう。
残念ながら、この日に頂いたディナーは、期待はずれだった。
外部効果を脱ぎ捨て、美食のシンプルさの中にかき集めるべきだった。
場合によっては、僕を苛立たせもした。
前菜に頂いたウサギや小鴨のロティーみたいに、何か近いものを感じるが、写真撮影されたデザートが代表するように、最後は外部効果が邪魔をする。
エンドウ豆の中に詰められたムース・オー・ショコラみたいに、綺麗で、華やかで、軽快。
しかしこの端整なエンドウ豆。
素材がいい場合、果たしてこれほどまでに苦労やファンタジーが、料理に必要だろうか?
どうして手間のかかる方向へばかり走ってしまうのか。
料理に、こんな遠回りは必要ない。我らの口は、快感や直感を楽しむ素晴らしい才能を持っているのだから。
うまい60ユーロの Barolo 込みで、272ユーロ。
Combal Zero
T. +39 01 19 56 52 25
予約した部屋は、プリモ・レヴィ通り、レストランから20分のところにあるホテルの一室。
たいして魅力もなく、明かりが絶望的だった。
Photo/F.Simon
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