いじわるなハノイの美食パラドックスはといえば、高級と名のつくレストランはどこかズレている、ということである。
「クラブ・ド・ロリエンタル」がそうだ。手の込んだデコ、いい感じの店構えと言う事なしのサービス。でも出てくる料理がうまくない。
この日は自分へのご褒美にちょっと贅沢をして、オマールのレモングラスとマンゴーのソーズ添えを注文した。
しかしオマールは綿みたいにまずく、加熱し過ぎでいけなかった。きっと強烈にそして乱暴に蒸しすぎたせいだろう。
また、細かい事を言えば、殻を割るために使うハサミをウェイトレスに頼んでいたのだけれど、結局持ってきてもらえなかったのは悲痛だった。
Club de l'Oriental
22 Ton Dan st.
T. 38 26 88 01
Photos/F.Simon