時々、地元の名物料理を味見するために、電車に飛び乗るのもいいもんだ。
はっきりした場所は定かではないが、「この飯が今までに味わってきた料理の中で一番うまい」と思ったのは、日本の海岸線を走るローカル線電車の中でのことだった。開けっ放しの窓のワゴン車に、僕らは2人きりで、膝の上には出発駅のホームで買った駅弁を開いていた。これこそ、日本中で知られている魚ベースの弁当。
実際、ローカル線と駅弁をテーマに、僕らはこのちょっとした遠出を思いついたわけだったが。
タオルミーナの駅は、かなりいい味を持っている。
だからこそ、タオルミーナでも、以前の体験を再現すれば良かっただけのこと。
この感じのいい駅と次の停車駅(ここは普通)Naxos のとの間に、アーモンドの小さなお菓子をつまみ食いするだけで、僕は大満喫できた。
この業界のアマチュアのために、コルソ・ウンベルト通りに数あるパティスリーの中から、2件をご紹介。トップを争ったのが、112番地のパティスリー Etna と102番地のパティスリー Chemi 。2件とも、1個1ユーロという良心価格でかなりよかったが、2件目のほうが少し素朴かも。
Photo/F.Simon