今のブルターニュがおもしろい。
ようやく、そんな時代がやってきた。
暖炉のそばから離れない老犬みたいに、以前は心配事なく寝床に着いていい夢を見ていたし、外部の人間もそれを後押ししていた。そして、殉教者並みの麻酔的な疲労とともに、星の数が落ちていくのも目の当たりにしていた。
ケスタンベール Questembert にあるレストラン「ぺノー Paineau」。
抗議して、平手打ちして、眠りの世界から目覚めさせなければならないようなレストラン。
なるべく問題を避けて通りたい、この地域特有の厄介事リストにも、そのレストランの名前は並んでいた。
そして今日、ロランジェーの登場でこの神聖なる怒りが大爆発する。
彼のレストランが、ばかばかしいほど遅れて3つ星を獲得したことすら、この地方が普通ではないことを示すいい例だった。
ケルト民族の誇りを維持しながらも、ブルターニュは、生き抜いてちょっとずつではあるが変化しだした。
そして今では、何が起こるかわからない状態にある。
一昔前は、食事の最後にはどこで何を食べているかさえわからなくなる類いのミニチュア料理だったのに、今では彼らのブルターニュ料理に、勇ましさやトニックさが見えてきた。
とにかく、総体的に見て、このフランス西部に新しい兆しが見えてきたことは、予定外のいいニュースだった。
ブルターニュの人間は、寡黙だと思っていたのに、実際は、はっきりとした考えをもって人生を満喫する類いの人種だったということも、新しくて嬉しいニュースだった。
そして単純なことに、ブルターニュ地方のどこにいても、うまいものが食えて、よく笑いながら、その時間と料理を存分に味わうことが出来るようになった。
巨石でしっかり磨き上げた、お勧めのアドレスをご紹介。
ラ・マール・オー・ズワゾー La Mare aux Oiseaux
不公正さは無実さに拍車をかける。
ミシュラン2008年版がしでかした最悪の失態は、この最高に立派なレストランを降格したことだった。シェフのエリック・ゲランは、崇高で透明感のある料理をつくるだけではない。一流の技術で地方色を生かし、軽くて陽気なモダンさも取り入れ、それが料理の価値をさらに高めている。
今回訪れたレストランの中でも、すごくいいサプライズがあったレストランだった。
コースメニュー、38ユーロから。
陶酔気分を続けたい方には、10部屋130ユーロから160ユーロ。
Île de Fedrun - 44720 Saint Joachin
T. 02 40 88 53 01
www.mareauxoiseaux.fr
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ル・コキヤージュ Le Coquillage
親切さにお手上げのこのレストランは、評判がいい。しかし、客としては何がお望みか?
まさに、すごい内装での本物のブルターニュ料理。
もっといいレストランがあるというなら知りたいもんだ。
コースメニュー、29ユーロ〜56ユーロ。
Route du Mont Saint-Michel - 35350 Saint-Meloir-des-Ondes
T. 02 99 89 25 25
www.maisons-de-bricourt.com
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ユパラビストロ Youpala Bistrot
強制的に席をともにする事になった同僚との昼食は、レストラン自体の雰囲気さえ壊してしまう。しかし、ジャン=マリ・ボディックの血気を妨害するためには、それ以上のことを行わなければならなかった。
彼は庶民的で、陽気で楽しいガストロノミーをしっかりと操る。ブルターニュ地方の中で、もっともトニックなレストランの一つ。
5, rue Palasne de Champeaux - 22000 Saint-Brieuc
T. 02 96 94 50 74
www.youpala-bistrot.com
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隅に置けないレストラン
アトタンティッド Atlantide
16, quai Ernest-Renaud - 44100 Nantes
T. 02 40 73 23 23
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ル・サン・プラシッド Le Saint Placide
6, place du Poncel - 35400 Saint Malo
T. 02 98 81 70 73
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ル・タン・ドゥ・ヴィーヴル Le Temps de Vivre
17, place Lacaze-Outhiers - 29680 Roscoff
T. 02 98 61 27 28
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