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ドルーアンがアントワン・ウェステルマンの手にわたってから、内装が一変して料理もずいぶんよくなった。
何気なく振る舞うようにみえてもミスがない。この鱈の一皿みたいにうまくて完璧だった。
たしかに小さな野菜のココットや添え物には、ちょっとした時代のくせは見られるが、それもいい意味でちゃんと仕事がこなされている。
良心的で姿勢のいいサービスは、言うことなし。
Drouant
16-18 place Gaillon – 75002 Paris
T. 01 42 65 15 16
www.drouant.com
Map
日本料理のタカラが、いつから営業し続けているかご存知だろうか。
なんと今年でちょど５０周年を迎える。
現在、いろいろなものが味わえるランチコースが、弁当箱に入って２３ユーロで頂ける。緑茶もついていうことなし。
しゃぶしゃぶやすき焼き、冬にはテーブルの真ん中に置いて分け合う鍋物がかなりお勧め。
Takara
14 rue Molière - 75001 Paris
T. 01 42 96 08 38
１人１５ユーロから
Photo/F.Simon
モンマルトルにオープンしたこの新日本料理店はなんというサービス。
２回転（１９時半と２１時）もするというのに、テーブル席、ましてやカウンター席を獲得するためには、早起きして行かなければならない。
１２皿もの料理が直接シェフから運ばれてきた。
そして結果は・・・。
生命力があって、はためき、素晴らしいとも言えちゃう料理。ラディッシュの上にのったからすみは特に最高だった。
しかし、心が大きく開かれるような、致命的にがつんとくるものはなかった。いい店だが、天才的ではない。
１８２ユーロの酒を一本頂いた。安くはないだろう。
この日は、ビストロ系の店が好みの知人が一緒だったから、店を後にした彼らは、あっかんべーをして、即席のパスタと赤ワインをほしがったものだ。
あらら、なんという不幸。
Guilo Guilo
8, rue Garreau – 75018 Paris
T. 01 42 54 23 92
Photo / F.Simon
この店は話題の一件になるに違いない。
その名もジュ・ド・キーユ。今のところ、ランチと週に２晩しか営業していないが、夜は５〜１０人で貸し切りができる。
うまく行かないはずがないだろう？
だって、店員は愛想がよくて、それに似た食事も気前いい感じで、いい食材（肉はお隣りのユーゴ・デノワイエ）と決然たるワインも最高だった。
席数は１５と少ないが、融通が利く。
優しい価格と保存食コーナーも。
Jeu de Quilles
45, rue Boulard - 75014 Paris
T. 01 53 90 76 22
Photo / F.Simon
正直言って、このサラダには意表をつかれた。
子供達がおまけつきメニューに食いついているあいだ、僕はグリルチキンのサラダで、被害をなるべく避けて通ることにした。
そのおまけつきメニューといったら、最悪でバカなポテト（この代物はほんとうに頭の悪い物体だ）と生温くて怠惰なチーズバーガーのセット。
僕のサラダは、誇らしい訳でもなく、色あせて、コンクリートみたいなソースがかかっていた。しかしよく考えてみると、他人事思考が満々のブラッスリーで頂く、恐ろしいサラダよりはずっとましかもしれない。
Photo/F.Simon : ナント、サンテルブランのマクドナルドにて。
どこでこのサラダが頂けるのか、当てるのは難しい。
どこだと思う？
レストラン「オンブル Ombres（影）」の一件は興味深い。今までずいぶんと話題になったので、『例の』レストランになってもおかしくなかった。
サービスが始まってすぐの時間帯に来なければ、エッフェル塔沿いの見晴らしのいい席のとりあいに一試合するはめになる。特にその夜は、かなりいい宵だったのに、テラス席が閉まっていた。
パリのレストランでよく遭遇するパラドックス。
料理は心地よく、なんとなくうまかった。写真はポシェした卵とパルメザン、アスパラガスの一皿。しかしこの後、事態はどんどん悪化して行くわけだが。
バッテリーがぎんぎんにチャージされたカップルを隣りに、クラブメッドな雰囲気のなかでの食事。
蛙がないたから、もう帰ろう。
Photo/F.Simon
ルルもいつかは退職の日を迎えるだろうことはわかっていた。パリのシャトー通りにあるレストラン「アシエット」（邦訳／皿）。
７月２７日に開催された感動的なディナーでの出来事だ。
数珠つながりにかき集められた思い出とともに、ピエール・ベルジェと彼の仲間たち、コルネット・ド・サンシール等、多くの常連客らが、この日も顔を見せた。
いい知らせはなんといっても、ルルの後継者シェフ。
デュカス出身、「ブノア」で腕を鳴らした、まじめで決然で、場所の歴史を尊重するタイプらしい。
その彼が、９月頭に以前と同じエスプリのビストロを再オープンする予定。幸いにもこの夜、ルルに招かれて、彼はを現していた。
次回：コレットや、フロールやカグィユ等で、何か動きがあるようだ。
今日の昼は、ちょっと小腹がすいていた。
過剰にエネルギッシュなものはほしくなかったが、知的で気品があってトニックなものが必要だった。そこですぐに思いついたのが、イサミ。
増井和子さんと、彼女の娘、ちひろさんとのランチ。
娘さんは、魚と日本料理の技術に付いて劇的な本を作成中らしい。
ぺらぺら話しながらも、感激したのは刺身のコンポジションだった。交互に色がついて、綺麗に切られた魚は完璧だった。
これからは、むさぼり食う前にちょっとの間しっかり料理を観察するべきかもしれない。
Isami
4, quai d’Orléans – 75004 Paris
T. 01 40 46 06 97
Photo / F.Simon
ロンドンのコンノートホテルにできたてのレストラン。何台ものダンプカーがリーブル・スターリン紙幣を山と積みこんで出入りしたに違いない。ここでは、エレン・ダローズが厨房の舵をとる。
ガラス、カトラリー、そしてノトロンの劇的なナイフ等、些細な小物がよく思考されていた。こんな環境で食事をとるのもいいもんだ。
そうだ。この夜に飲んだものは。
ミネラルウォーターが一本、プルミエクリュのマルサネ、Michelot 2002年ものを一杯、（１４ポンド！）それからハンガリーのシラー、Wzninger 2004年ものはうまかった。
Photo/F.Simon
